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実践ゾーンシステム! その二

昨日に引き続きまして、今日もゾーンシステムについてお届けいたします。

第2回目の本日は、目的その二、ゾーンシステムはとても有効的!です。

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まずはこちらをご覧ください。

これは、ネガをスキャナーで取り込んだままの状態です。私は、スキャナーで取り込む際に、ヒストグラムのシャドウ側とハイライト側の情報を出来る限り拾い上げるようにしております。巨匠 黒顔羊さんの教えに従っております~!

それは、フィルムの持つ諧調を最大限に生かしたいが為なのです。

もちろん、取り込んでいる機器がデジタルスキャナーですので、全てのアナログ情報を拾い上げているわけではございません。それでも、出来る範囲で最大限に・・・という事なのです。

ヒストグラムのシャドー側とハイライト側を拾い上げると言うことは、画面全体のトーンを中央に寄せるような効果を持ちますので、コントラストは下がり、全体的にグレーになります。丁度この↑写真のような感じです。

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次にこちらは、LR4のデフォルトのモノクロプリセット、セレン調を適応した状態です。

セレン調の、青みを帯びた色が付きました。

同時に、全体的にコントラストが増しました。

しかしながら、岩、深緑の木々、清流の水、遠景の山、空・・・それぞれの質感が交錯して、互いに打ち消しあっているような感じになってしまっております。それは、ヒストグラムが中央に寄ってしまい、全てがグレーに近づきすぎてしまっているためですね。

そこで、ここから、もう一度ゾーンスケールにあわせて、トーンカーブを調整します。

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そして、最後はこうなりました~。

LR4でポストプロセスを追い込んだ状態です。

よりコントラストが増して、
全体的にメリハリが生まれました。被写体それぞれの質感も、より出てきたように思います。

流れる清流の白濁や空の雲はゾーンⅨで、薄雲の架かる空がゾーンⅦ~Ⅷ。日の当たっている岩肌がゾーンⅤ。森の影がゾーンⅢで、岩の洞の深い陰がゾーンⅠ~Ⅱ。

そんなイメージで、トーンカーブを調整してみました。LR4を利用すれば、クリック&ドラッグで簡単に行えちゃいます!

アンセル・アダムズは、フィルムの現像段階から工夫して、ネガを作成したそうです。

そして、焼付けの際には、覆い焼きや焼き込みを繰り返して、仕上げて行ったそうです。

その作業たるや、おそらく気の遠くなる量であったと想像いたします。しかも、失敗すると、最初からやり直し・・・。

そのように考えますと、今はPC上で現像ソフトを使って、いとも簡単に出来てしまいます。

なんとも便利なことでしょう~!

それゆえ、とてもテクニカルで、職人技を要求したゾーンシステムという技法も、今ではとてもお手軽に出来てしまう。これは、使わない手はなのでございます~!

さて、第3回目となります明日は、どうやってゾーンシステムを実際に利用するか?について、私の場合の例をご紹介したいと思います。


8件のコメント

  1. Pic-7 より:

    なるほど~、勉強不足、努力否定派、、、以下同文、の僕でもLRを使えば、
    嘗ては難解だったゾーン・システムも簡単に扱えるってことなんですか!?
    これは第三回も楽しみです。
    一つ質問があります。
    Filmを取り込み後、デジタル現像ソフトであまり色々と扱うと、
    折角のFilmの質感が失われてデジタル臭さが出てきそうな気がするんですが、
    それを避けるにはどうしたらよいのでしょう??

  2. 黒顔羊 より:

    二日間にわたるゾーンシステムの講座、ご苦労様でした♪
    モノクロームのフィルムが持っている情報量って物凄いんですよね。
    アンセル・アダムズがモノクロームだけで創りあげたトーンのアート、一度見たら忘れられません。^^
    デジタルのダイナミックレンジ、確かに昔に比べれば広くなりました。
    私の使ってきたPentax K-5にせよ、Nikon D610にせよ、RAWなら14EVを越えています。
    そのため、Adobe LightroomでRAW現像すれば、かなり豊富なトーンは出て来ますよね。
    でもなあ・・・なんか、違うんだよなあ。^^;
    一言で言えば、嘘くさい描写になりやすいんです。
    常用感度のフィルム、ACROSとかTMXとかPANF+とかの描写は違うんだよね。
    ここのサンプル写真がその典型だと思います、鳥肌が立ちそうなトーンなんであります~♪
    おそらくこのページは、今後「ゾーンシステム」を検索する人のバイブルになるでしょうね。

  3. 皐月の樹 より:

    Pic-7さん
    おはようございます~!
    ありがとうございます~^^;
    さて、ご質問に対してお答えします~。
    取り込み直後の状態を「正」と致しますと、ヒストグラムの形・・・つまり画像の輝度分布を損なわなければ、取り込み直後の写真に近い、と言えると思います。よって、露出補正とコントラスト補正だけをすれば、そのヒストグラムの形状を大きく崩さないんです。
    コレについては、第4回にヒストグラムを用いてご説明させて頂いておりますので、そちらもご参考いただければと思います。
    次に、取り込みをスキャナーで行う場合、デジタル情報に変換されるくらいですが、Pic-7さんのようにデジタルカメラで取り込みを行う場合は、カメラの味付けが乗ってしまいますので、より多くの処理がなされてしまいます。
    その処理方法はメーカーにより異なります。各社でテイストの違う画が作られるものそのせいですね^^;
    つまり、フィルムをスキャナで取り込む場合とデジカメで取り込む場合は、デジタル変換と言う意味では同じなのですが、その通過してくる処理が大きく異なります。ベア素子の場合、RGBの素子が平面的に並んでいて、互いに計算で補完しあってます。直線的、あるいは滑らかな曲線の補完処理が行われますので、本来のアナログのトーンは1/3の確率で失ってしまいます。
    FOVEONの様にRGBが重なっている場合は、この補完が必要なくなります。なので、FOVEONのモノクロのトーンは評価が高いのだと思うのです。Leicaもモノクロには専用の素子を開発しましたし・・・。
    なので、ポストプロセスで同じ処理を施しても、デジカメで撮った写真とデジタルで取り込んだフィルムの写真とでは、トーンの出方が違うように思います。
    ただし、ポストプロセスでの処理の度合いが少なければ、その差を体感することはないかも知れません。
    曇りの日などの、コントラストが低い写真を撮った際に、そのコントラストをあげて行くべく処理を進めていくと、如実にその差が出始めます。^^;;;

  4. 皐月の樹 より:

    黒顔羊さん
    おはようございます~!
    ありがとうございます~^^;
    仰るとおりで、モノクロフィルムが持っている情報は、到底今のデジタル素子では表現できませんね~^^;
    ダイナミックレンジや解像度などで見れば、今のデジタルはかなり優秀なのですが、それでもフィルムの持つトーンは再現できていないと思うんですよね~。
    今はアウトプットもデジタルなので、そのフィルムの情報量をフルに活用できる手段は、実際に焼き付けるしかないのですが・・・^^;;;
    でも、それでも恩恵を感じる場面は多々ございますね~!
    アンセル・アダムズの世界、黒顔羊さんから教えて頂いて、あっという間に虜です~^^;
    そして、彼の写真を見れば見るほど、その美しさに見入ってしまいます。
    私も、いつか、あんな写真が撮れるようになりたいな~と思うんでございます~^o^/

  5. film-gasoline より:

    おお?!、今日はお写真付きでの解説ですね。
    これは分かり易い^^
    特に風景写真ですと効果が如実に現れますね。
    最後のお写真、ほんと鳥肌立ちますね?^^; 

  6. gucci より:

    写真に解説が付いていて、分かりやすいですね~
    流石、皐月の樹さん、解説が素晴らしく分かりやすいです(^^)
    フィルムの良さは、やはり階調のなだらかさと、ラチュードの圧倒的な高さですよね(^^)
    そして、シャープネスを上げた時の出来が、デジタルとは全く違います。
    デジタルの場合、少しでもやり過ぎるとすぐにギザギザしてしまいますよね・・・

  7. 皐月の樹 より:

    film-gasolineさん
    こんばんは~!
    あははは~^^; 昨日は、文章だけでしたので~^^;
    どうも載せる写真がなくて・・・^^;
    イントロでもあったので、文章だけになっちゃいましたね。
    すみませんでした~^^;;;
    今日は、写真で見ていただき、分かりやすく~のつもりでした^^;
    フィルム写真の持つ力・・・すごいですよね~。
    ゾーンシステムが、フィルムで確立されたゆえかもしれませんが、ゾーンシステムを指標にして仕上げていくと、分かりやすいんでございます~!^o^/

  8. 皐月の樹 より:

    gucciさん
    こんばんは~!
    いえいえ、なかなか難しいです・・・説明って^^;
    四苦八苦しております~^^;;;
    仰るとおりですね~!
    フィルムの持つ情報量はハンパ無いと思います。
    そして、それを出来る限り活用したいな~と思いますね!
    デジタルも、解像度はあるように思うのですが、どうも如何にもデジタルな画になるんですよね~^^; あ、当たり前なんですが・・・^^;;;
    やっぱり、まだまだフィルムはやめられません~^o^/

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