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実践ゾーンシステム! その三

本日は、ゾーンシステムシリーズ その三でございます。

ゾーンシステムを、如何にして適応するか?について、私の場合を例としてご紹介したいと思います。

撮影から作品作りの過程において、ゾーンシステムを意識する作業は、私の場合、主に3つございます。

・適正露出決定

・スキャニング

・ポストプロセス

です。

昨日ご紹介した写真にて、ご説明していきたいと思います。

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【露出決定】

露出決定・・・つまり、適正露出の導き出しは、その後のポストプロセス耐性や仕上がりにも影響しますので、確認しながら慎重に決定いたします。

私の持っている機材で申しますと、PENTAX 67、PENTAX MX、Kiev88C、Rolleiflex Tには露出計が搭載されております。その為、撮影時にはその露出計を活用いたします。MAMIYA Cには露出計はございませんので、一緒に持っていった他のカメラで決定した露出を参考にしたり、スマフォの露出計アプリを活用したり、体感露出でに頼ってエイヤで決めたり致します。

上の写真のようなシーンであれば、おそらく分かりやすいのは、日の当たるグレーの岩肌かな?と思います。ここをゾーンⅤとして露出決定するのが良いように思います。ですので、そちらにレンズや露出計を向けて、標準露出(±0EV)になるように露出決定いたします。

その前に、フィルムが決まって、被写界深度を決めておりますので、必然的に露光時間が決まります。確かこの時は、サニー16くらいの条件だったと思います。

(参考撮影データ)

フィルム:NEOPAN100ACROS EV100

絞り:F22

SS:1/60秒

となります。

他には、晴れていれば北の空にレンズや露出計を向けて、ゾーンⅤ(±0EV)となるように露出決定します。冬になれば、越後は雪に覆われますので、雪面に向けて露出決定する場合が多いです(笑)。その場合、晴れた日であれば輝く雪面をゾーンⅧ(+3EV)位になるように露出いたします。

このように、実際の場面に良く現れそうな、そして自分が被写体にしそうなゾーンスケールを覚えておきますと、その場で適正露出を決定できます。

あとは、色によっても変わります。緑であれば、ゾーンⅤ。赤であれば、ゾーンⅣ。黄色であればゾーンⅥ。といった具合に、色でも適正露出は変わりますので、少し頭に入れておくと便利です。

適正露出が決まれば、あとは、大まかな焦点合わせ、構図、フレーミング、再度焦点合わせ、最後にもう一度フレーミング確認して、シャッターを切ります。

~~~~~~~~~~注意~~~~~~~~~~

さて、この露出の指針ですが、デジタルの場合少々異なります。

順光での撮影の場合は、デジタルにおきましても同様の露出でほぼ問題ないかと思います。しかしながら、逆光や半逆光では上で示しました適正露出から1段~2段ほど下げた方が良いです。例えば、上にご紹介したシーンの場合、逆光気味で、空には白い雲、川の流れには白濁したところがございますが、おそらく上記露出のままデジタルで撮ると、完全に白飛びします。場合によっては岩肌も飛んじゃいます。その為、露出は下げる必要が出てきます。その場合、当然ダークやシャドウ部は暗く落ち込んでしまいますので、撮影後にポストプロセスで持ち上げる必要が出てきます。

詳細は、第5回目の付録にてご紹介したいと思います。

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

【スキャニング】

撮影を終えて、現像したフィルムをデジタル化するために、私はスキャナーでの取り込みをしております。

スキャナーは、EPSONのGT-X820Cを使用しておりますので、その例をご紹介しようと思います。

昨日も少しご紹介しましたが、フィルムの持っている情報を出来る限り拾い上げるように条件設定いたします。

スキャンソフトを起動したら、まずフィルム設定(ポジ、ネガカラー、ネガモノクロ)、解像度などを決定します。そしてプリスキャン致します。

ヒストグラム・ウィンドウを開けて、スキャンする際のヒストグラムの領域を確認いたします。私の場合、通常自動に設定しておりますので、まずはソフトが決定した領域が示されます。大体が、実際のトーン領域よりも狭い領域が選択されております。シャドー側、ハイライト側共に、トーンのあるギリギリまで拾い上げるように領域を広げます。

そうして、スキャン実施致します。

さて、少し長くなってまいりましたので、本日はここまでに致します。

明日は、ポストプロセスでのゾーンシステムの適応についてお話を致します。

いよいよ明日が、完結編となります~!


10件のコメント

  1. Pic-7 より:

    Film機の様にシンプルな露出計のカメラでは、より慎重な適正露出の定め方が必要と感じていましたが、
    今回のエントリで基準の持って行き方がわかりました!
    また↓の質問に対する答えをありがとうございます。
    Post ProcessでFilmの質感を崩さないことを念頭に置いて作業をするのですね~。
    Post Processの話も楽しみにしています☆

  2. 黒顔羊 より:

    お~、すばらしい~、まだまだ続きますか、ゾーンシステム講座♪
    フィルムで撮るときの露出、私はかなりアバウトですね。
    日中の戸外なら、いわゆるSunny 16の体感露出で撮ることがほとんどです。
    と言うか、フォトジェニックな順光の日だと、露出計を使ってもほぼばらつかないからんですが。^^;
    スキャニングからポストプロセス、これも楽しみなんであります。^^v

  3. gucci より:

    毎度分かりやすい説明ですね~
    色でも変わるんですね・・・色は殆ど意識していませんでしたので、今後注意しなくては(^^ゞ
    エプソンのスキャンには、入力と出力があるじゃないですか。
    多分ヒストグラムの所は入力の話だと思いますが、出力はどうしてますか?
    私は、入力に対し、シャドウ側とハイライト側で補正値を変えて出力を決定するようにしています。

  4. Ricky007 より:

    いろいろやられてますねぇ~
    今は、アンセル・アダムスの時代とちがって、仕上げがパソコンでできるってのは便利ですよねぇ~♪
    いろいろと試してみることができるってのは、ほんと修行になります。
    このところあまりゾーンシステム的なことは気にしてなかったのですが、久々に情熱がでてきましたよ(笑)

  5. 皐月の樹 より:

    Pc-7さん
    こんばんは~!
    ネガフィルムは、多少の露出のずれは十分許容できるラチの広さを持っておりますが、それでもきっちりあわせたネガは、後から画作りする幅がとても広がります。出来ることなら、適正露出で撮っておきたいんですよね~^^;
    いえいえ、こちらこそ貴重なご質問ありがとうございます!
    おかげで、私自身ももう一度頭を整理できました。
    ポストプロセスも、おそらく皆さんは既にされている内容だと思います^^;
    でも、自分の頭を整理するうえでも、ブログに書いておこうと思いました~!^o^/

  6. 皐月の樹 より:

    黒顔羊さん
    こんばんは~!
    はい~^^; 実は、まだあと2回ほどございます~^^;
    ネガフィルムであれば、露出のずれはかなり許容してくれますよね~!
    アレには助かってます^^;
    私の場合、バケペン、Kiev88C、ローライ・・・いずれも露出計を持っておりますので、折角なので適正を・・・と思い、狙うようにしております~^^;
    マミヤCを使う時も、大体他のカメラと一緒に出かけておりますので、別のカメラで条件だし下のをそのまま適応してますね~^^;
    明日は、ポストプロセスでございます~^o^/

  7. 皐月の樹 より:

    gucciさん
    こんばんは~!
    ありがとうございます~^^;
    はい、色によっても適正露出、変わるんですよ~。
    黄色い花とかは、プラス補正してやった方が、その花のよさが出ますよ~。赤は逆にマイナスにしないと、飛んでっちゃったり・・・^^;
    え?!入力と出力???
    すみません!私、そこのところ分かってません~^^;
    ご指摘ありがとうございます!
    ちょっと勉強してみます!
    ・・・が、今、韓国に居てスキャナが手元に届いていないので、すぐには調べられないんですよ~^^;
    また、こちらに到着して調べましたら、ご連絡いたします~!^o^/

  8. 皐月の樹 より:

    ricky007さん
    こんばんは~!
    アハハハ、新作写真が無い・・・と言うのが、一番大きな理由だったりして・・・^^;;;
    仰るとおり、今はPCに取り込んで、パパッと出来ちゃいますから、便利ですよね~^^;
    そうでなければ、多分やってません~^^;;;
    デジタルになり、トライアンドエラーが容易に、気軽に出来るようになりました。この利点は、生かさない手は無いですよね~!
    LRで、いじり倒した挙句、「ん~、なんか違う」って感じで、初期に戻したり~・・・^^;;;  よくあります^^;

  9. film-gasoline より:

    私の写真三悪(露出、スキャン、ポストプロセス)を見直すチャンスですね^^;
    じっくり読ませていただきます♪
    しかし、後の写真に反映されなくても怒らないでね~
    歳のせいで飲み込みが悪いんです^^;

  10. 皐月の樹 より:

    film-gasolineさん
    こんばんは~!
    いえいえ、フィルガソさんは既に実践されている内容ばかりだと思いますよ~^^; ただ意識しているかしていないかだけのことだと思います。
    こちらにコメント下さる方々は、皆さん実践されていることばかりです・・・これv^o^
    なので、フィルガソさんの作品には、反映されているのでございます~!
    怒るどころか、学ばせて頂きますので~v^o^

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